●お仕事に使ってるマシンはなに?
macG4、G5などの普通の人が買えるパソコンレベルから それだけで安い家一軒買えてしまうような高価なもの
おいらたちにも理解しきれないハイスペックマシンまで てれび局にはいろいろな機材があります
なかでも通常業務にかかせないくらい使用頻度が高いのはペインターマシン
ペイント専門”ぺいんとぼっくす”と ペイント動画用の”はる” 英語しか通じないマシンでありますが
ほかにも3D用のSGI 、動画を制御するマシン、静止画を溜めておくマシン、データの流れを監視するマシンや
データを生成するマシン、データを出力するマシンなど さまざまなマシンがあり、ちゃんと役割がきまっています
1つ1つのマシンには管理者がいてメンテナンスをしてくれますが てれび局って24時間営業でしょう?
だからといって管理者も24時間マシンにつきっきりで監視してたら身体がおかしくなってしまう(笑)
なので24時間365日交代交代で会社にいるそのマシンを使うデザイナが放送に間に合うようにマシンメンテもやって
なだめすかしてお仕事手伝ってもらいます。
全部が全部同じようにメンドウをみればご機嫌が直るわけではなく、一台づつくせがあるから直る時も直らないときもある
時には夜からつきっきりで看病して朝を迎えても直らず、管理者が来てあっさり直ることもあるし(笑)
むずかしいことはむずかしいのです。
いや マシンは元来 気難しいのだろうとおもう。(笑)
●CGで飯を食ってくにはどうしたらいい?
CGデザイナで飯をくっていきたいなら ます若くないとだめですな。
できれば10代 わかけりゃ若いだけいいですね
そして絵が描ける事、これがけっこう重要です。
CGてコンピューターが絵を作るんでしょう?CGデザイナって絵が描けなくてもなれるんじゃないか?
そう思ってる方、結構いるみたいですが(笑)やっぱり絵がかけないとそのうち行き詰まるようになってしまいます。
時間とお金に余裕があれば専門学校(たとえ1年間でもいいです)などにいって基本知識をみにつけるべきです。
独学だとどうしても自己判断のみのプライドだけが高くなってしまいがち、プライドはある程度知識やマシンを使いこなし
人に認められる良いものを作ってから高くなるべきなのでしょうな やっぱり。
それは飯をくっていく場合、仕事をえらぶようなオバカさんに ならないためにけっこう必要な事ですじゃ。
仕事につけてもやりたくない仕事ばかりくるし 仕事をえらべなきゃどうするの?不満ばかりたまるじゃないか?
とお思いのお方 良い所に気がつきました!
それはとっても簡単、自分に満足できるものをお家でつくればいいだけのことです
仕事は修行、そう思えば かんたん かんたん
そこからありとあらゆるものを生み出せばいいのです。
自宅のパソコンで趣味から入るなら歳は一切関係ありませんよ! なにかつくりたいテーマをきめましょ
テーマが決まらないと 取り留めもなく作って、つまらなくなってしまいますもんね
コンピューターで絵をかくことは 紙にペンで書くのと同じ。だれにでもできることなのです
でも納得できるものができるか?できないか?はひとによってさまざま
自分に忠実に 作りたいもの描きたいものをさがしましょうよ
●制作時間ってどれぐらかかるの?
放送用のCGは番組からの発注がきて、普通レベルの難易度モノで1時間30分〜3時間もあれば作り上げることが可能です
でもお魚CGぐらい自由につくっちゃうとだいたい一枚仕上げるのにそうですな 二日ぐらいですか…
なんだかんだいって時間かかります。
下絵をおうちで紙にかいてくるので だいたい構想はつくりはじめる前からかたまっているのだけれど
なんだかんだで時間かかってしまってます。
その日のおいらの手際がわるいく ”出来ないっうむむむ!”とかって状態になるとかなり時間を食ってしまいます
そういう時間を差引いて、トータル時間だと・・・・12時間ぐらいですな
とっても長いきがするけど でもたぶんそうです 残業してでもかいて帰るときもあります。
これぐらい時間かけないと やっぱり納得しないのです。
●作品をつくるためになにかしていることはありますか?
そうですね....水族館によくいきます。
そして手帳によく思い付いた事をかきとめておきます。
ときどき寝てる時なんかも とてもいいイメージが湧いたりしますが…
あとはよくその辺をぶらぶらしてますね。
そうゆうこと全部がおさかなCGに つながっていたりします
外をあるいていると なにかひらめくってゆうわけじゃないんですけど 落ちてるってゆうか 降ってくるってゆうか。
そんなかんじです だからすべての行動はたぶんおさかな達にそそがれてしまうんでは ないでしょうか?
音楽もいいですよね、なにかちょっとスランプにおちたときに気晴らしってかんじでいろんなジャンル流し流し聞いてます。
映画は見ていても ”あそこはCG合成だ” ”マッピングすごいなぁレンダリング時間どれぐらいだろう?”
なんて考えるとあんまり楽しめない事が多いのです。
CGデザイナってほとんどの人がそうだと思うけど テレビCMや映画などで 1秒間に30フレームのコマ数を見てる
わけなんですが その30フレーム中1フレームに別の画像やおかしな物体、レンダリングミスなんか見つけられるんです
これを動態視力っていうんですが そうするとなんだか興醒めしてしまったりするんですよ。
とほほな職業です。CGデザイナ。
●どうしてCGデザイナーになったの?
おいらは高校が美術校だったもんで はやくからデザインを学びました。
デッサンはもちろん、彫金・ステンドグラス・レタリング・版画・油絵・エアブラシ・造形・レタリング・リトグラフ・彫塑
もういろいろやりました。
1日に7時間目まであって、その時間割りのだいたい5時間は美術の授業でした。
いろいろやったおいらですが、いざ就職となると、なにやっていいんだか、さっぱりわかりませんで、 途方にくれました
まだ若いし、いままでやったことないことがやりたいお年だったのでしょうね。
そんな風に大雑把にしか自分の事よくわからなかった。
デザイン職員室で大学案内をなにげなくめくって、みつけた学校が気に入って願書をだしました
学力にまったくない子でしかも 就職校だったこともあって 担任の先生は御丁寧にも大学側に電話して
一般入試なのに推薦状を持たせてくれました。
たぶんおいらだけがはっきり進路が決まってなくて いま思うと先生も必死だったのだと思う(笑)
その大学は 当時はじめて3DCGのアニメーションが勉強できる学校で(染色の大きな蒸しあげ釜もある学校でもありました)
おいらは非常に興味をもちました。
入学してから はじめて体験する染色にもCGにも出会い、どっちを選択するか非常に迷いましたが
手先は器用だったので染色もよかったんだけど 結局CGをえらびました。
なんで?ときかれると こまるんですが、ただなんとなくなんて感じじゃなく まったくやったことのない世界に魅了され。
いろいろな知識が必要で、覚え甲斐のあるこの分野に これからのまだ確立されてない新しい世界に
身を投じてみたくなったわけです。
それまでコンピューターはさわったことないし、紙+絵の具とか 彫刻刀+木とか そうゆうものはやってきたけど
コンピューターとマウスをつかってつくり出すってどんなかんじかなって…そう 考えたらわくわくしたもんでした。
(もうかれこれ数十年も前ですが)
CGに対する予備知識がなかったため 難しい演算や理論もなぜだかすんなり自分のなかに取り込む自分がいました
やったね!脳の皺がつるつるでよかったね!これも一重に小中高で勉強なかった御褒美だよ かんたろ〜
大学では3Dアニメーションを何本かつくりました。
そしていまの会社に就職し、いろんなCGをてがけさせてもらいました。
しごとでやるCGは大学時代においらがおもっているみたいな、楽しい仕事じゃなかったんだけど
それなりに 高校時代に習った基礎と、大学時代+専攻科時代に勉強したことが生かせる職だな。とおもっています。
●コンピューターグラフィックの仕事って大変でしょうか?
日々の仕事に疑問を感じるときってないですか?
あります あります 毎日毎日、疑問ばっかりで生きてます。
CGの仕事は大学のころからCGを専攻していたので 気持ち的には 楽に仕事できるますし、会社の人間関係にも満足満足
かなり かんたろにとって いい環境だともおもっています。
でも 疑問ってかんじますよ。 やっぱりね。
おいらのほかにも仕事をしてる人がいるわけですが、やたら仕事ができないやつに
”なんでもっと自分で勉強しないんだろ?”とか
おいらにばっかり仕事をもってくる上司に”ほかに暇なやつたくさんおるやんけ!”とか
その形はさまざまです。まあそれがしょうがない部分もあるけど。
おいらの仕事は、おいらがみてどんなに”よし!”とおもったって
第三者がみて(CGシロートのディレクター&CGシロートのプロデューサー)”うむ…いまいち”
と思われないようにすることだと腹くくっています。
だから おいらが本当に描きたい事や 見せてあげたいもの つくれたらいいなぁっておもうんだけど…
なかなかお仕事では実現しませんね。
workで紹介しているお魚CG連作は上記のようなことをまったく気にせずつくれる数少ない仕事
第三者を気にせずに お魚も表現も自由きままにつくってるから ありのままのかんたろCGとなっているのです
●プラクインについて教えてください
一応、この会社にはいろいろなデザイナさんがいるんで、 いろんなプラグインが集められています。
魚CGは すべてフォトショップでつくられていますが、高いプラグインを買って作らなくても あなたにも同じものが作れます
試行錯誤すればフォトショップ性能だけで十分かとおもわれます。
ただ、試行錯誤をする時間がおしい人は売っている フィルターを買い足せばすむんでしょうね
あんまり”ははーん あのフィルターをつかったな”ってわかるようなもの は効果的でないかぎりつかわないです。
わからないようにするのがいいんじゃないでしょか、 さりげなくフィルターをとりいれてみて作ってみてください
身近なものをつかってフィルターでかえたり、フィルターは素直でなんでも制作者のユウコトきいてくれますが
そればかりに頼っていないで それをひねってゆくのはデザイナしかできません。
フィルターのできないことをやってみせるのはやっぱり 人間の腕のみ自分の頭脳のみの為せる技ですな。
機械が自動的にかっこいい絵を作ってくれるわけじゃぁないからねぇ
■時間の節約のために
・アイキャンディー
・ワイルドリバー
・ラバー
・ファクトリー
・KPT
などなど
●立体感がどうしてもだしたい
フォトショップで立体感をだすには むずかしいんですよぉ でもやっぱりコツがあるんです。
なれれば大丈夫!! 場数を踏めば大丈夫!!
ここ にある写真を見ながら参考にしてください。
フォトショップの事があるていど分かる方は下の説明だけでわかると思います
・ 背景の色をきめてから、立体感をだしたいパーツをレイヤーで用意
・ 新規チャンネルに立体感をだしたいパーツの選択範囲を白で塗りつぶし
・ そのチャンネルにぼかしのガウスをかけます(あまりかけすぎないほうがいいみたい)
・ レイヤーにもどりフィルターの照明効果 チャンネルをオンにして 起伏を5〜15位で調節しながらかける
・ かけてみてやりなおしたりして調子をみる
・ できあがり
フィルターを買いたす必要もないし、ね。 簡単でしょ
なれてきたらいろいろためして おおかみうおくんのような立体感をものにしてください
●イラストレーターってなに?
アドビ社のイラストレーターはフォトショップと兄弟?姉妹?です
おいらのお仕事では あまりつかいませんが 仕事の書類を作成したりはします
実際おいらは お家でカードを作ったり、ポスターを作ったり 印刷物を作るときや キャラクターやロゴデザインなど
をつくるときには使います
でも もし、あなたがイラストレーターをつかってイラストを書きたいなら、綿密な下絵を描きましょ
なるべく色も先に考えてしまったほうがいいです
スキャナーでとりこんで 下絵どおりにパスや四角、円、などで切ったり貼ったりして部品をつくります
(切り絵みたいな感覚かな)そしたら、その部品にプライオリティーをあたえるだけでできあがり。
こだわりだしたら1つ1つの部品にグラデーションメッシュなどで質感をあたえてもいいし、陰影をつけてもいい
これまた自由度の高いソフトなんです。
なれるのはむずかしいぞ。
でも部品を気に入るまでなんどもやりなおせたり凝った細工のたのしいモノがつくれるはずです
フォトショップもそうですが コツをつかめば なんでもできるさ!
●背景はどうやってつくってるの?
おいら写真も趣味程度やってて仕事柄ってのもあるんだけど、雲の写真をたくさんコレクションしてるんです。
それをBASEにつかって色やコントラストをかえていきます。
そしてまったく雲の写真とはわからんように質感をかえます
そして最後にフラクタルなどの模様を数値でつくり、加工していきます。
あんがい身近に有る物を良く見ると使えるモノがたくさんあるので 素材集なんかはおいらは使ってません
欲しい素材は足で探します それが一番自分に都合がいいんですよ
ここに書いていないご質問などあればかんたろにメールください
ちょこちょこちょこっとお返事させていただきます。
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